2008全国民主主義教育研究会・中間研究集会のお知らせ      11.14/07
〜 憲法教育・法教育はどこに行くのか 〜

 1947年教育基本法は、日本国憲法との一体性を有し、「準憲法」的性格を有するともいわれてきました。その教育基本法が改定され、憲法改正国民投票法が制定されたいま、<憲法に基づく教育とは何か>があらためて問われています。2008年の幕開けとなる中間研究集会は、現在最も注目される研究者をお迎えし、憲法教育を軸に、「憲法と公教育の関係」や「立憲主義の教え方」について検討します。また、近年、注目の「法教育」についてシンポジウムを開催し、現在の「法教育」の水準を明らかにしながらも批判的に検討を加えたいと思います。初日には、格差社会・法による平和・宗教からの教育を切り口に、気鋭の論者を招いて実践と研究について報告していただきます。 
 新年早々の研究集会ですが、ぜひご参加ください。

期 日 ; 2008年1月5日(土)13:00〜18:00 
                6日(日) 9:00〜12:30
会 場 ; 駒場東大前

[第一日]5日(金) 13:00〜18:00    
記念講演 今野健一 「憲法と公教育の関係の再定義−−憲法教育をめぐる議論を中心に」  (山形大学・人文学部准教授;憲法学)

<今野健一教授・プロフィール>
 今野健一教授は、1967年生まれ。フランスにおける公教育法制の歴史的な展開の過程をふまえ、公教育制度における国家権力の限界と教育の自由の法理について研究を進めておられます。この分野におけるトップランナーのお一人です。本講演は、今後の憲法教育の指針となるにちがいありません。おもな著書には、これまでの研究の集大成である『教育における自由と国家』信山社2006年のほか、「教育権と教育基本法改正問題」日本教育法学会年報第32号2003年などがあります。

12:30  受付開始
12:50  開会挨拶・事務連絡
<第1部> 実践的研究−若手とベテランが授業と教育実践を熱く語る
13:00〜15:00 
◇「『がんばり』神話を超えて−格差社会における実践の方向」(埼玉県立高校)
…… 『格差社会と若者の未来』(同時代社)で示された教育実践論が豊富な実例をもとに展開されます!
◇「国際紛争の平和的解決−『法による平和』論を手がかりに」(東京都立高校)      
……注目の若手教師が<法による国際紛争の平和的解決>の研究と実践の成果を報告します!
◇「デジタル思考に陥らないために−宗教を切り口に大学生と考えたこと」(東京都立高校)   
……デジタル思考に陥らないために宗教的な思惟の作法に注目しようという教員と大学生との議論に注目!



<第2部> 記念講演 格差社会と若者の未来を考える
15:00〜17:00 
◇今野健一「憲法と公教育の関係の再定義−憲法教育をめぐる議論を中心に−」(山形大学)


17:10〜18:00  全国委員会
   懇親会(希望者のみ) 費用・会場は当日連絡いたします

[第二日]6日(土) 9:00〜12:30
記念講演 田村理 「立憲主義は伝えられるか?」(専修大学・法学部教授;憲法学)

<田村理教授・プロフィール>
 田村理教授は、1965年生まれ。ご専門は、フランス憲法史。フランス革命期における財産権や投票方法などの研究を進めておられます。近年では『国家は僕らをまもらない』(朝日新書)において、キムタクの「目」で感じる立憲主義など、斬新な切り口から立憲主義を説いておられます。おもな著書には、『フランス革命と財産権』創文社1997年、『投票方法と個人主義』創文社2006年などの専門書のほか、『国家は僕らをまもらない』朝日新書2007年があります。

8:40 受付開始
<第1部> シンポジウム 法教育の現状と課題を探る−理論と現場からの報告
 9:00〜10:30 
  報告者 渡邊 弘(長崎・活水女子大学)−法教育の現状と課題(総論としての問題提起) 
        杉浦真理(立命館宇治中高等学校)−法教育の批判的検討と提案
        吉田俊弘(筑波大学附属駒場中高等学校)−法教育研究と法教材作成の現場から
◇近年注目の「法教育」の到達点とその批判的検討を通じて、今後の憲法と法の教育の課題を探ります。

<第2部> 東アジア政冶の現状と課題を考える
10:30〜12:30 
田村理「立憲主義は伝えられるか?」(専修大学・法学部教授;憲法学)

現在、中高生向けの憲法の入門書の執筆に取り組んでいる田村先生からは、「執筆の過程で考えたことが教育現場にどのくらい通用するかチャレンジさせてもらう場になればと思います」との言葉をいただいています。お楽しみに!

12:30 閉会挨拶

会場への交通・地図
○ 交通機関;京王井の頭線 駒場東大前駅下車徒歩7分 場所の地図
          東急バス(渋51) 渋谷駅前より若林折返所行き乗車 駒場下車 徒歩1分

申し込み・問い合わせ
 ○ 参加費; 一般2,500円(1日のみ2,000円) 学生1,000円
   ※当日受付でお支払いください。
 ○ 宿 泊; 各自でお願いします。 徒歩2分の駒場エミナース(03‐3485‐1411)が利用できます。
 ○ 申し込み・問い合わせ;
   会場設営の関係上、できるだけ事前にお申し込みください。なお、当日会場での受付も可能です。 
   申し込み・問いあわせは、氏名・所属を明記のうえ、ここをクリックしてください。

※お申し込みは、「名前、連絡先住所、連絡先電話、勤務校(在学校)、参加日<5日のみ・6日のみ・両日とも>をご記入ください。

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